公益社団法人 和歌山県病院協会
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 事業報告


平成16年度和歌山県病院協会及び看護専門学校事業報告



 平成16年度は申歳というより狂猿の年であったように思います。
 世界を見ましてもイラク紛争始め宗教や人種間による厳しい憎しみに満ちた戦により数多くの人々が亡くなると共に、未開発国における水飢饉や食料不足による餓死、病死者が数十万人にも及ぶといった状況でありましたし、我が国にとりましても記録破りの多くの台風や中越地震や北九州地震など天災による死者も数多く、痛ましい出来事が続き、加えて北朝鮮による拉致問題、核の問題、中国原潜による領海侵犯など外交面における重大な問題が取り上げられると共に日本の経済は上向いていると言うものの、円高ドル安、原油価格の上昇が大企業に暗い影を落とし大手スーパーダイエーの産業再生機構の参入が報じられるなど、まだまだ安定した状態といえず、まして中小企業にとっては厳しい経済状況の続く一年でありました。

 医療界をみましても聖域なき改革の旗の下、医療費の削減を一層強化し自己負担金の増額と特定療養費の名のもとに実質的な混合診療が導入されると共に規制改革・民間開放推進会議が出した答申案をうけて、11月には首相自らが混合診療の解禁を宣言するなど、我が国の国民皆保険制度による、いつでも、誰でも、何処でも平等に良質な医療が受けられるという、世界に冠たる制度の崩壊につながる動きさえ見られた一年でありました。

 更に研修医制度が新しく実施され、公的私的を問わず医師が大学病院に引き上げる事により各病院の医師不足による診療体制の変更を余儀なくされ、その対策に追われた年でもありました。
 更に三位一体の改革により市町村合併が進行し、大きく行政圏や医療圏に影響を与えた年でもありました。

 こうした中で当病院協会におきましては、4月には協会事務所の移転に忙しい日々を送りましたが、平成16年度の定例役員会で御承認いただきました諸活動、諸事業に加え、臨床研修指導医のためのワークショップや日本病院会の山本修三会長による今後の医療についての講演会や医療安全管理対策研究会、個人情報保護法に関する研修会を開催するなど充実した一年間であったと存じます。

 又看護学校といたしましては第12期生51名が無事卒業され、会員県内病院に就職いたしました。国家試験の合格者も49名でまずまずの成績であったと胸を撫で下ろしているところであります。さらに昨年度の総会で御承認頂きました当看護専門学校の付帯事業としての看護養成2年課程通信制につきましても昨年12月に厚生労働大臣の認可を頂き、本年2月に263名の入学生を迎えることが出来ました。三年課程の入学生については最終的に50名となりましたが、少子社会を迎え、各看護専門学校とも入学生が減少している状況で、今後の生徒獲得に心を配かなければならないと考えております。
 以上平成16年度の実施事業の概略についてご報告致しましたが、以下事業別に御報告申し上げます。

 1. 協会組織及び財政運営の充実
   会員の状況につきましては、会員病院は87病院、賛助会員についても22社1団体となっております。
   財政運用につきましては、事務経費及び諸会議経費の節減を図ったなか、健全な執行に努めました。


 2. 対外活動、渉外、広報福利等の充実
   16年度近畿病院団体連合会委員会に参画し、各府県の病院協会長、役員の方々との情報交換の他、
       医療制度改革、臨床研修制度又、消費税問題等重要課題について議論を深めました。
   介護保険施設における居住費・食費の自己負担導入について要望を厚生労働省に提出いたしました。
   この他、県医師会との懇談会並びに和歌山社会保険事務局や県福祉保健部等行政機関との行政懇談会を
      開催し、当面する医療問題に関する協議、情報交換を行いました。
   病院協会会報は計画に沿って年6回発行致しました。
   会員各位の寄稿には格段のご協力を賜りました。
   福利厚生面では、ソフトボール大会、親睦ゴルフ大会を開催し、病院間、職員間の親睦交流を図りました。


 3. 地域医療対策の推進
   協会事業の中でも特に重要と考えている地区別病院協議会は、ブロック毎に5地区で7月から8月にかけて
       開催して頂き、地区協議会会長様の多数の参加を頂きました。
   病院と地域医療を巡る諸問題、看護学校の運営と課題、又、立ち入り検査の説明会も行い、それぞれの
      地域が抱える問題等について議論を深めるなど、意義ある会議となりました。
   また、県消防学校の救急標準課程研修を受託し、受け入れ頂きました各病院にはお世話をおかけしましたが、
       計画通り実施して頂き、誠に有難うございました。
   次に、解毒用医薬品備蓄対策事業としまして、県から受託し医療圏ごと7病院に3種類の薬品と試薬の保管を
       お願いし、緊急用として備蓄をいたしました。


4.学術研究並びに学術向上対策
      病院協会とコ・メディカル団体との連絡会議を必要の都度開催し、11月には第10回病院大会と併せて
      第10回学術大会を開催致しました。
      午前中は3会場に分散し、9名の座長のもと各病院から48名の方々から研究発表があり、午後からは
      コ・メディカル団体シンポジウムが開かれ「変化する医療環境への対応」をテーマのもと6団体代表のシンポジス
      トによって発表された。
      800名の参加者で盛会裡に開催されました。
      本年度は特別実施 臨床研修指導医のための教育ワークショップを開催致しました。
      又、日本病院協会会長山本修三先生の「これからの病院医療について」をテーマに講演を開催致しました。
      看護部会では「終末期における心のケア」と題して研修会を開催し、200名の参加者があり熱心に受講頂きま
      した。
      又、栄養士の方々を対象に「給食の経営管理と食品衛生を考える研修会」を開催するなど、大変好評を頂きま
      した。


5. 病院経営並びに職員対策
   当面する諸問題に対する知識の向上に資するため各種研修会を実施致しました。
   6月には県下全事務長会を開催し、県関係各課並びに社会保険事務局から事業説明を頂きました。
   毎年実施している病院長・事務長・病院職員を対象に「人権・接遇研修会」を12月に開催いたしました。
   又、12月には和歌山県医師会と共催し、2月には協会主催の医療安全体制の構築についての研修会も
      実施しました。
   3月には平成17年4月から実施される個人情報保護法についての研修会も開催致しました。
   又、本年度は集団指導及び医事研修会を実施し、県医務課、社会保険事務所、県救急医療情報センターから
      説明を頂きました。
   その他の事業につきましても、事業計画に添って実施して参りましたが、ほぼ所期の成果は得られたのでは
      ないかと考えてございます。
   会員各位の御協力に心から感謝申し上げる次第です。
 

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